『スマホでブレない動画を撮るために』DJIのOsmo Mobile 3のジンバル効果とその魅力に迫る!

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はじめに

こんにちは、シンヤです。

今回は映画好きから見た、ジンバルスタビライザーのOSMO MOBILE 3について書いていきます。

映画が好きであれば、映画のような映像が撮りたいと思いますよね?思いますよね?(大事なので2回…)

でも、どう撮ったら良いのでしょう?

まず私が考える、映画のカメラによる画作りの魅力は二つあると思っています。

一つ目は『ボケ』です。

ほとんどどのような映画でも、登場人物にフォーカス(ピント)をあてていると、近景と遠景においてはボケが生まれます。

このボケは、今では多くのカメラで利用できるようにはなったものの、近年まで一眼レフカメラと映画用カメラの独壇場でした。

二つ目はカメラの滑らかな動き(ドリーやトラッキングショット)です。

動画である以上カメラの動きも加えられるので、登場人物の動きにカメラも追従して合わせたり、被写体に近づいたり反対に遠ざかることができます。

この移動による動きもやはり映画界から生まれ、私たちを虜にする効果を持っています。

今回はこの二つ目の移動映像を取り上げ、それを可能にするジンバルスタビライザーの草分け的存在である、DJIのOSMO MOBILE 3を紹介します。

私がOSMO MOBILE 3を使用して撮影した、歩きのテスト動画を載せておきます。

どうでしょう?歩き方の影響はどうしてもありますが、ブレが少ないことが一目瞭然になっていると思います。

ブレのない滑らかな動画には魅力がある!

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さて、OSMO MOBILE 3のブレない効果を見た後、映画ではどのようにブレないで撮影をしているのかが気になります。

古くから、数多くの映画で効果的に使われる技法であるドリーやトラッキング(追跡)ショットは、画面をブレさせずに観客を魅了させている絶大なショットです。

このドリーやトラッキングショットを実現するためには、基本的に地面や室内の床に撮影用のレールを数メートルから、場合によっては数10メートル敷いて、そのレールの上にカメラを載せた台車を手動で動かして撮影することで移動の表現が可能になります。

つまり、電車のような、トロッコ列車のようなイメージで動かしていると捉えれば良いでしょう。(タイヤを付けた移動車も使われています)

また、低所から高所までの範囲をカバーしながら迫力ある画にする場合は、1人で操れる小さな撮影用クレーンから複数の人が操る大規模なクレーンにカメラを設置して撮影することで可能にしています。

このクレーンの動きにはレールよりも抵抗がないため、よりなめらかになります。

一方、そんな大掛かりな機材を使わず、もっと身軽に移動撮影を可能にした、ステディカムという手法もあります。

このステディカムは、カメラマンが専用のベストを着、そのベストにカメラを固定できる器具を取り付けて、カメラマン自らが動いて滑らかな移動撮影を可能にしています。

このステディカムを使った場合、レールを用いた場合と比べ固定感がなく、反対に浮遊感が生まれるのが大きな特徴です。

最近では、サッカー選手や陸上選手たちを撮影するためにスポーツフィールドにいることも多いですね。

そして、多くの映画ではこれらの機材を使った『移動表現』が頻繁に使われており、移動時のブレという大きな問題の解決を図っています。

その効果は、繰り返しますがやはり絶大で、私たちはブレない映像を当たり前のように見せられており、ブレないことの良さを刷り込みされています。(ポール・グリーングラス監督作品のような、あえて手持ちでブレさせている映画もあって、これもまた魅力的w)

したがって、特に映像が好きな人にとっては、ブレない映像表現への追求をしたいという気持ちが芽生えるのもある意味当然でして、そうしたニーズにメーカーが答えるようになるのも必然になります。

一眼レフカメラが旺盛だった時代にはレンズにのみに手ぶれ補正を付けていたものが多かったですが、今やそれだけではなく本体にも手ブレ補正を付けたカメラが当たり前になっています。

さらに、動画の分野ではより手ブレを補正するために様々な小型カメラやジンバルスタビライザーという製品も開発されるようになり、動画の撮影中にブレたくない人にとっては、ありがたいことに多数の選択肢が存在している市場へと成熟しています。

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ブレない動画撮影を可能にしたスマホ用ジンバル

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動画を撮ると言ったら、今やスマホで撮影することも当たり前であり、誰でも行っています。

しかも、スマホだからと言って画質が汚いなどと気にすることもなくなり、各メーカーの努力により綺麗さにはますます磨きがかけられています。

そのような状況からも、これからもスマホ動画は増え続け、何のカメラで撮ったかという垣根が無くなる日もそう遠くはないでしょう。

しかし撮影する上では、スマホであろうとあらゆるカメラにはある種の敵がいます。

それは、何度も語っていますが『ブレる』ことです。

カメラを三脚で固定せず手で持って撮影しようとすれば、写真であろうが動画であろうがブレが生じるもので、撮影した内容に頭を悩ますこともあります。

そして、このブレた画は私たちユーザーにとってあまり好ましくは感じず、繰り返し撮影することが常になってしまいます。

しかも、写真よりも動画の場合は動きに直結してくるので、ブレた画は見ているだけで不快感を感じやすくなりやすいです。

当然、メーカーはその動画によるブレを抑えるようにと各カメラには手ぶれ補正を付けてきているのですが、映画で用いているようなドリーやトラッキングショットに匹敵するほど、ブレのない映像にはたどり着けてはいません。

かと言って、私たちはドリーやステディカムなどをおいそれと購入することも、それを使って撮影しようとまでは思いません。

そんな映画ファンの悩みの解決と望みを叶えてくれるかのように、近年登場してきたのがスマホ用のスタビライザーであり、ジンバル(海外ではギンバルと発音する)です。

このジンバルは元々スマホだけでなく、デジタル一眼レフカメラ用のものから始まり、当初は手動で調整するものでした。

その頃のデジタル一眼レフカメラは性能が段々と上がってきたことで、見栄えの良い動画撮影も可能になり、そのおかげでデジ一動画が瞬く間に流行りました。

しかし、そのデジ一動画は映像は綺麗であるものの、手で支えるには重量もありその手ブレを抑える手ブレ補正機構はレンズ側にしかなく、その補正は決して強いものではありませんでした(レンズに付いてなければ全くなし)。

三脚に固定でもしていなければ、ブレまくりだったわけです。

そうして、そのブレを何とかしようと生まれたのがジンバルでした。

しかし、一眼レフカメラの多くはそれぞれ重量が違えばバランスも大きく違い、スタビライザーに固定しようとするには、どうしても都度人の手で調整する必要がありました(今でも大型のものは手動での調整が必要)。

つまり、当然気概のある人しか扱いたいとは思わなかったのです。

そこで、いくつかのメーカーは誰しもが手に持っているスマホのカメラを利用したジンバルへとシフトし、スマホ用のジンバルが世に出てくることになりました。

そして市場では、このスマ用ホジンバルが一定の評価を得られたこともあり、中国の企業やクラウドファンディングなどで資金を集めた新興企業が、それぞれアイデアを凝らしたジンバルを続々と作りあげていったのです。

その最大手が中国のDJIという企業で、『カメラをブレさせない』ということをコアコンピタンスに、スタビライザーからドローンまでを手がけるようになっていきました。

そして、2019年夏にそれまでのユーザーが感じていた不満をひとまず解消した、最新のスマホ用ジンバルであるOSMO MOBILE 3が登場しました。

正直この『カメラをブレさせない』という分野で、スタートは同じであったのにも関わらず、日本のメーカーが動かなかったこと、動けなかったということが、対世界との差が広がっているという実感を如実に表した一つであったことは言えると思います。

ジンバルってどんなもの?

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ジンバルスタビライザーについて簡単に要約すると、手持ちではどうしても揺れてしまうカメラの揺れを強制的に抑えこむことで、撮影した際の動画をブレないようにさせるという補助機材になります。

理論的には、XYZという3つの軸にかかる揺れによる向きの力を、各軸を中心にした角度を表すロール、ピッチ、ヨーを用いた回転によって、カメラマンの手の動きとは反対に動かすというものです。

まぁ難しいことは置いておいて、本来であれば手と連動して揺れてしまうカメラの動きを反対側に回転させることで抑制してくれるというものです。

そして手動とは違い、電動スタビライザーの場合は、その動きを電気的にモーターで処理させています。

こうすることで、利用時の手間になるバランス調整という煩わしい作業すらも極力排除させている点が手動と電動の大きいな違いになります。

このようにジンバルはブレを抑える優秀な機材ではありますが、実際のところは動きを抑制してくれるためだけの用途にしか過ぎず、カメラ自体の性能には一切関わりはありません。

そのため、あくまでスマホや小型のカメラを取り付けて成り立つ存在です。

しかし、カメラ側の視点から考えれば、カメラ自体は完全にスマホの性能任せであるので、基本的に最新のスマホを利用するだけで、クオリティーの高い映像が撮影できることになります。

つまり、ジンバルの性能が著しく向上していかないのであれば、古いタイプのジンバルであってもずっと利用できるので、これは見過ごせない点でもあります。

近年、スマホ自体の高級化・高額化の波が収まることがないので、頻繁に機種変更することは難しくなったと言えますが、それでもこのスマホを変えても使えるというアドバンテージはまだまだあるとも言えます。

そして、このスマホジンバルが今までどのような変遷をして来たかを軽く遡ると、DJIのみならず、どこのメーカーのジンバルでも大型機ばかりの製品から始まり、決して手軽なものとは言いづらいものでした。

しかも、バッテリーの持ちが悪かったり、スマホ側で使用するアプリの不具合や機能の不足感がどうしても否めませんでした。

また、ジンバルの小型化への道が始まったとしても、細かい部分で見てしまうと、あっちではあれが良くて、こっちではこれが良くてという、どうしても各社ともイマイチな印象が拭えませんでした。

そんな紆余曲折を経て、ようやくこの分野の最右翼であるDJIから、やっと誰しもが念願にしていたスマホジンバルを発売してくれたわけです。

もちろん、これからも続々とスマホジンバルは登場してくるとは思いますが、このDJIから出てきているというのがミソで、今までの経験と知識が生かされ、そして牽引してきたユーザー数を確保できていることがとても大きいのです。

正直、新興の企業には悪いですが、結局のところもともと日本メーカーではないことを考慮すると、それであれば少しでも安心感と信頼感を持てるジンバルの方が手に取りやすいのは事実なはずです。

ここまでそこそこ長かったですが、ようやく映画のようなブレない映像をスマホで撮りたいというビギナーの人にとって、まともで満足しやすい『使える製品がでた』と言えるでしょう。

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OSMO MOBILE 3のデザインを見ていこう!

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さて、ではOSMO MOBILE 3をデザイン面から見ていきましょう。

OSMO MOBILE 3は、スマホ用のジンバルスタビライザーなのは説明した通りで、前述のように、人の手の動きを検知して回転による動きで余分な揺れを打ち消しあってくれる機材です。

以下に、メーカーがアピールしているポイントを並べてみました。

折りたたみ式

OSMO MOBILE 3が、以前の『2』と比べて大きく変更を遂げた点は『折りたたみ式』という部分です。

この折りたたみ式により、ご想像通り持ち運ぶ際にはかさばらずに済み、何よりそれまで持ち出すのに億劫だと感じていた感情が幾分薄れることになりました

ちなみに、折りたたみ式は決してOSMO MOBILE 3が初めてというわけではなく、他の折りたたみ式ジンバルもあります。

では、その他のジンバルとの違いは何かと問われれば、実はこれと言って大きな差はありません。

むしろOSMO MOBILE 3の方が劣っている点を見つけてしまうほどです。

ただし、前述のようにこの分野の最大手によるサポート体制とOSMOを取り巻く市場を考慮すると、優っている点が見えてくるわけです。

また、正直そこまで訴求力はないものですが、OSMO MOBILE 3の場合、他の折りたたみジンバルとは違い、スマホを取り付けたままでも折りたためるという点があります。

あなたがどう捉えるかは、使用してみての評価になると思いますが、私が1日持って撮影をした経験から言えば、スマホを固定しっぱなしで折りたためるのは、かさばらずに済みケーブルを付けたままの充電がしやすく使用頻度は高かったです。

これが出来なかったことを考えると、スマホを付けたり外したりを頻繁に行わなければならならなくなるため、OSMO MOBILE 3に多少のアドバンテージはあると言えます。

持ちやすさ

OSMO MOBILE 3は、OSMO MOBILE 2よりも人間工学的なフォルムにチャレンジしています。

あえて垂直なグリップではなく傾きを加えたグリップにし、握りやすさが追求されています。

OSMO MOBILE 2までのグリップは、縦に垂直に伸びていたわけで、これは歓迎されていいでしょう。

実際、これは少なからず撮影に好影響を及ぼしており、長時間持っていても疲れにくく、その効果を実感できます。

常に手で持ち、手首と腕で支える機材なわけですから、扱う人間にとって優しい構造になっていることは好感を持てます。

サイズ感

サイズ感は157x130x46mmなので、個人的にちょうど良いと感じます。

OSMO MOBILE 2の295×113×72mmと比べれば、前述のように折りたためることにより大幅に縮小され、使い勝手が向上しています。

持ち運びも容易で、大抵のバッグには入れやすいし、このサイズ感であれば十分満足できると言えます。(OSMO POCKETと比べたらダメですよ)

もちろん、これ以上小さいジンバルも登場はしてきているのですが、小さすぎるがゆえにブレに対する補正の精度が弱くなってしまっているのも見受けられるので、正直一長一短なところでしょう。

重量

重量は405 gと、このパフォーマンスを考えれば許容範囲な重さであると思います。

スマホと合わせてペットボトル500ml1本分を持ち歩くような感覚であり、一般的なカメラと同程度でしょう。

この重量なら女性であってもそこまで撮影は苦ではないはずです。(だからOSMO POCKETと比べたらダメですからね)

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OSMO MOBILE 3にはデザイン上のメリットとデメリットがある!?

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一つ重要な要素として、OSMO MOBILE 3は、デザインによるメリット・デメリットが存在しています。

それは、Y軸の回転角度を表す『ピッチ』のモーター位置が、Y軸に対し少々角度が設けられていることによります。

今までのOSMO MOBILE 2のような、3つでスマホを支えていた支点が1つ減っているので、スマホは挟みこむようにして支えるわけです。

実はこの影響は、あなたの購入の判断を大きく迷わせてしまうことになるかもしれないほど重要なものになっていると言えます。

それは以下のようなものです。

メリット

スマホホルダーを3点の支点ではなく2点の支点にしたことで、スマホの設置が以前と比べて少しばかり容易にはなりました。

その理由は、OSMO MOBILE 2では、ピッチ側のモーターにスマホをあてつつホルダーで固定し、スマホの重量バランスを取るためにピッチ軸のアームを移動させなければならないという、2段階の準備が必要なタイプであったからです。

しかしOSMO MOBILE 3では、スマホをただホルダーに挟めば済み、しかもバランス調整は挟んだそのスマホを左右に移動させるだけで済みます。(スマホを挟む位置を最初に覚えてしまえば次からほぼ調整はいらない)

簡単に誰でも素早くスマホを固定できるので、この点は大きなメリットの一つになっています。

また、スマホを2点で支えることにより、スマホ下部のケーブルポートが塞がらなくなったことで、スマホを充電しながら利用できるようになったことや、外部マイクを簡単に取り付けられます。(別途マイク用のアダプターなどが必要)

また、ホルダーに付けるスマホの移動が容易ということは、外付けの広角レンズや望遠レンズなどを付けた場合でもカウンターウェイトをわざわざ取り付けることなくバランス調整ができる点が大きいです。

つまり、簡単に取り付けがしやすい点と、よりこだわりのある撮影を目指している方にとって歓迎されるメリットになっていると言えます。

デメリット

ピッチ軸のモーターに角度が設けられたことは、ピッチ角が制限されることに繋がりました。

つまり、ジンバルを傾けた時のピッチ角度が以前よりも狭いものになったわけです。

これがどのような影響を及ぼしているかというと、懐中電灯を持つような持ち方で『前方』を撮影しようとしてもできないわけです。

このジンバルの動きを想像しやすいように、自分の右腕を水平かつ前方に伸ばして、そのまま肘を胸側に垂直に曲げてみてください。

そして、その状態で手のひらを自分の胸の方に向けたり、反対側に向けるとどうでしょう?

無理せずにある程度回転が出来るはずです。(無理した曲げ方はしないでね)

この動作がOSMO MOBILE 2までです。

しかし、OSMO MOBILE 3では、最初に肘を曲げた際に垂直ではなく、もっと胸の方に近づけてから手のひらを回転させるようなイメージになります。

この場合、手のひらを回すことが出来ない訳ではないですが、少しばかり角度が狭くなりやりにくさが生まれているはずです。

これがOSMO MOBILE 3の構造になっており、ピッチ角度が狭くなっている理由でもあります。

そして、これを実際の撮影時に当てはめると、その要素が顕著になってくるわけです。

普通にOSMO MOBILE 3を垂直に持っているだけなら何ら問題はないのですが、そこから腕を下に下げていった場合、地面側を映すような角度になっていってしまうのです。(トリガーを押してティルトロックしても無理)

つまり、腕を下ろしていった状態では、水平撮影ができないわけです。

これは、とりわけ致命的であり困りものであると言えるでしょう。

おそらく、現段階のコストパフォーマンスでは構造上仕方がないのだと思いますが、できないわけではないと思うので次のバージョンには改善を期待したいですね。

とはいえ、このデメリットへの解決策がないわけではありません。

一つは、OSMO MOBILE 3を縦に持つのではなく、トリガーを押しっぱなしでティルトロックしたまま、自分の手の甲を上にするように腕を回転させて横に持つようにすれば水平撮影が可能になります。

もう一つの方法は、OSMO MOBILE 3そのものを天地逆さまに持ってしまうことで、ローアングルからの水平撮影も可能です(天地が逆になるのでスマホも回転してしまうけど…)。

この二つの方法を時と場合に応じて使い分ければ、何とか水平方向での撮影による心配のタネは減るでしょう。

ただ、この仕様をどう捉えるかはあなた任せなので、慎重に検討した方が良い部分です。

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OSMO MOBILE 3のその他の特徴はコレだ!

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ボタン

ボタンは電源/Mボタン、RECボタン、ジョイスティック、ズームスライダー、トリガーボタンの合計4つで、その配置場所も考えられる中でまとまっています。

また難しい操作はなく、用途を覚えれば使いやすく設計されていると言えます。

ただし、ズームスライダーは親指を乗せにくいため、個人的にはやりにくさを感じます。

これがジョイスティックのすぐ左側に設置してあれば使いやすかったとは思いますが、それはそれで構造上の問題が生まれてくるし、デザインも悪くなるので致し方なしと言えるでしょう。

それと、公式サイトの『ほとんどすべての機能を片手だけで操作できます。』という謳い文句がありますが、これは少々言い過ぎであると考えます。

その理由は、結局のところ、各種撮影時の設定を変えるにはスマホをタッチして直接操作するしかないからです。

特に、撮影したあとの内容をチェックするという一番利用頻度が多くなる作業が、スマホを触らなければ見れないため、扱いにくさを感じてしまいます。

一応、電源/Mボタンのモード切り替えで、最後に撮影した内容だけ確認できるようには変更できるのですが、それはそれで結局のところ「う〜ん」と頭を悩ませます。

これがボタンとスティック操作だけでできるようになると良いんですよね〜。

アプリのバージョンアップに期待したいところです。

バッテリー

バッテリーは『15時間』と、半日以上持つので必要十分であると言えます。

反対に、スマホのバッテリー消費の方が早いので、そっちが困ったちゃんです。

専用アプリであるDJI MIMOを使うと、OSMO MOBILE 3とはBluetoothで常に連携状態となるため、スマホの発熱がものすごいことになり、スマホ側のバッテリー消費がかなり早くなります。

このことは常に頭に入れておき、スマホのバッテリー切れにはならないように注意しましょう(解決方法としてDJI MIMOをあえて使わない手もあります)。

とまぁ、そうした理由もあってか、OSMO MOBILE 3からスマホへケーブルを使っての充電が可能になっています。

なっていますが、この充電はOSMO MOBILE 3の電源を付けておかなければならないのと、1,000mAが最大なので急速充電にはなりません。

スマホにもよるとは思いますが、撮影中は微々たる充電しかできないと心得、充電するなら撮影していない間にした方がベターだと考えるべきでしょう。

もし長時間撮影するのであれば、OSMO MOBILE 3ではなく、スマホ用に急速充電対応のモバイルバッテリーを別に用意した方が安心できると思います。

横・縦のモード切り替え

ポートレートモード(縦向き撮影)からランドスケープモード(横向き撮影)に、瞬時に切り替えられます。

これはOSMO MOBILE 2から見ると、大きな進化であると言えます。

OSMO MOBILE 2はポートレートモード(縦向き撮影)にするには大変わずらわしい調整が必要で、あえて縦位置で撮影しようとする人はほぼいなかったはずです。

しかし、これは今のスマホユーザーの使い方を考えるとそうはいきません。

なぜなら映像に長けていない人々は、縦位置で撮るのがもはやスタンダードであるからです。

一方、こだわりのある人であれば横位置で撮ることがマストであり、その表現を求める傾向は今も昔も変わりません。

したがって、横で撮ることと縦で撮ることが瞬時に切り替えられる点は、どちらのユーザーにとってもとてもありがたい機能であり、歓迎すべきものであると言えます。

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OSMO MOBILE 3は安くなったよ!!安くなったんだ!!!

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最後にOSMO MOBILE 3の特筆すべきことは、何より価格でしょう。

先代のOSMO MOBILE 2が16,800円だったのにも関わらず、何とOSMO MOBILE 3は13,500円という価格に改定されています(ミニ三脚が付いたコンボセットは15,660円)。

競合各社のスマホ用ジンバルスタビライザーと比べてみても、なかなかのコストパフォーマンスを誇っていると言えます。

今の時代、新しい製品を売り出す際に価格を下げるという英断は尊敬に値し、誰もが喜ぶべきことでしょう。

これまでドローンから手持ちジンバルまでの複数ラインで『カメラをブレさせない』ということをずっと開発してきたDJIだからこそ、ノウハウが貯まりコストを抑えることに成功しているのだと考えられます。

正直、比較的高価格帯だったOSMOシリーズが、この価格帯への値下げをしてきてしまうと、競合メーカーは大分苦慮することになりかねません。

DJIが何としてでも覇権を取りたいという強い意思が垣間見えてきます。

まとめ

さて、長々と書きましたが、OSMO MOBILE 3の基本的な部分をざっとまとめてみると以下のようになります。

  • ブレない画が撮れる
  • 折りたためる
  • 持ちやすい
  • スマホを取り付けやすい
  • 比較的軽い
  • バッテリーが半日持つ
  • 低価格である

製品として見た場合、OSMO MOBILE 3はかなり隙がない製品になっています。

ただし、上記に書いた水平撮影による操作感に納得できるかが一つのポイントになるでしょう。

これに付いて私の個人的な感想としては、横に持てばいいので正直『慣れ』の問題であると思います。

さて、もちろんこれだけの情報では、まだ何とも言えないでしょうから、より使い方に特化した内容を次の記事で書いています。

仮に、この記事だけで何となく良さそうだなと思ってもらえたのであれば、おそらく期待は裏切らないでしょうし、手に取ってもらえばさらに良さが分かってくると思います。

(当記事では画像のデザインにVecteezyの素材を利用しています)

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