DJにとっても最高に気持ちいい『つなぎ』のテクニックとは?

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はじめに

こんにちは。おっさんDJシンヤです。

DJに興味があっても、実際にどうやったらいいのか分からない方の心配事の一つはこの「つなぎ」だと思います。

確かに、つなぎというものが分からないと難しい印象は受けますよね。

そこで、今回はDJの基本中の基本である「曲のつなぎ(MIX)」についてまとめてみました。

DJに興味がある方、実はもうDJしているけどつなぎについては良く分かっていない方には最適な記事になっています。

これを読んで練習していけば、すぐにつなぎをマスターできること間違いなしです!

ちょっと長いですが、どうぞお付き合いください。

Jポップやアニソンなど、四つ打ち以外のつなぎについてまとめた記事はこちら

JポップやアニソンDJ初心者必見!これこそ最も簡単な『つなぎ』のテクニックだ!

音を止めないことこそがDJの存在意義

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DJは音を止めないでプレイすることが絶対条件です。

これがDJの最も基本的なプレイになります。

音を止めないでプレイすることで、フロアを盛り上げたままにすることができます。

そしてそのプレイ自体がDJには求められることになります。

なぜなら、音を止めるとそれだけでフロアは一気にトーンダウンします。

つまり、みんなのテンションが下がるわけです。

それを避けるために曲を止めずにプレイする必要があるのです。

そして、その方法は「曲と曲をつなぐ」ことで成り立ちます。

音を止めないために曲と曲をつなぐ

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では曲と曲をつなぐとはどういうことなのでしょう?

簡単に言うと、「曲Aの最後が終わりきる前に、曲Bの最初をつなぐ」ということです。

しかし、こう書くとあなたは当然ながら疑問を持つと思います。

そんなに簡単にいかないでしょ?と。

普通のポップスやロックでつなぐことなんてできないでしょ?という疑問です。

確かにその通りです。

それには一つ知っておかなければならないことがあります。

それは、曲をつなぐのに、それに適した曲とそうでない曲があるということです。

つなぐのに適した曲とはどういうものでしょう?

それは「エレクトロニックミュージック系」と「そうではない曲」に分別されることになります。

エレクトロニックミュージック(ダンスミュージック)は曲と曲をつなぐのに適しています。

しかし、エレクトロニックミュージックのくくりに入らない曲はあまり適していません。

これは曲の構成により、そのような差が生まれることになります。

では、なぜエレクトロニックミュージックはつなぐのに適しているのでしょう?

それはリズムが鍵を握っています。

エレクトロニックミュージックのリズムは基本的に「四つ打ち」なのです。(例外もあります)

四つ打ちとは、1小節の間に4拍子間隔で4回のキックドラムが鳴るという音楽です。

つまり、「ドン、ドン、ドン、ドン」というリズムが繰り返されるものです。

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つなぎに適した曲「四つ打ち」とは?

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では、なぜ「四つ打ち」がつなぎに適しているのでしょう?

でもその前に、四つ打ちの曲ってどんなのがあるか知りたくなったらBeatPortがオススメ!

HOUSE・TECHNO・TRANCEが聞きたい?BEATPORTはそんな四つ打ちが好きになったあなたに最適です!

四つ打ちのリズムは「ドン、ドン、ドン、ドン」です。

つまり、どの四つ打ちの曲も「ドン、ドン、ドン、ドン」がベースなので、そのキックの音につなぎたい曲を合わせることができるのです。

イメージはこんな感じです。

  • 曲Aの終わり「〜ドン、ドン、ドン、ドン 」
  • 曲Bの始まり「 ドン、ドン、ドン、ドン〜」

こうしてキックドラムの音に合わせてつなぐことが可能になります。

これを見て「なんだ簡単じゃん!」と思ったあなた。

あながち間違っていませんが、実はそうは問屋がおろさないのです。

BPMを合わせた「四つ打ち」のつなぎ方

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実際につなぎ方を見ていってみましょう。

  • 曲Aの終わり「〜ドン、ドン、ドン、ドン 」
  • 曲Bの始まり「 ドン、ドン、ドン、ドン〜」

上記にこう書きましたが、この場合一つ重要な点が見過ごされています。

それは、曲の速さ「BPM」です。

「BPM」とは、「Beats Per Minute」と言い、1分当たりの拍の数を表します。

極端に言ってしまうと「ドン、ドン、ドン、ドン」のキックドラムが、1分間に何回鳴っているかという数字です。

そう考えると、同じBPMであれば、問題なくつなげられることが分かってきます。

しかし、このBPMは当然ながら曲によって変わってくるのです。

あなたも早い曲もあれば、遅い曲もあるのは知っていますよね?

つまり、早い「ドン、ドン、ドン、ドン」と遅い「ドン、ドン、ドン、ドン」をつなぐことは到底不可能なのです。

頑張ってつなごうとしても、BPMが「1」違うだけでどんどんずれていきます。

では、どうするか?

ここからがDJの真骨頂です。

DJは、機材を使うことによりBPMを操作できるのです。

それはピッチフェーダー(テンポフェーダー)と呼ばれるフェーダーを使います。

このフェーダーを上げ下げすると、BPMを変えることができるのです。

BPMを変えられれば、曲と曲のBPMを合わせることができます。

「曲AのBPMが124」で「曲BのBPMが126」なら、どちらかに合わせればいいわけです。

ただもうひとつ理解しておく必要があるものがあります。

それは、BPMを合わせても曲と曲がシンクロしていないと、ずれた音になるということです。

  • 曲Aの終わり「〜ドン、ドン、ドン、ドン 」
  • 曲Bの始まり「  ドン、ドン、ドン、ドン〜」

こんなイメージです。

これでは、キックの音がきちんと重なっておらず、聞き苦しいものになってしまいます。

そこで、このテンポのズレを調整する必要があります。

テンポのズレはターンテーブル(ジョグホイール)の側面を回して合わせていきます。

これで、曲がつながることになります。(イコライザーについては後述)

つなぎのイメージができたでしょうか?

これらを総称して「ビートマッチング」や「ピッチ合わせ」と呼びます。

そしてDJは、曲Aをスピーカーで聴いてる最中に、つなぎたい曲Bのビートマッチングをヘッドフォンの中で行うことになるのです。

これが初心者の関門になります。

しかし、これらは現在「SYNC」という機能のおかげで、機材が自動的にやってくれもします。

大変助かる機能です。

ただ、予期せぬトラブルやアドリブには混乱の元なので、結局自分でやることになっていくと思います。

また、参考にエレクトロニックミュージックでは、ジャンルによって大体のBPMが次のように共通化されています。

  • HOUSE…120〜128くらい
  • TECHNO…126〜135くらい
  • TRANCE…130〜140くらい

(あくまで目安です。時代や流行によってこれらは変わってきます。)

曲のつなぎは9小節目を意識すること

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曲Aと曲Bをビートマッチングすることは分かりました。

しかし、次の疑問点です。

それは、実際に曲Aと曲Bのどこの部分をつなげばいいのかということです。

これは、やってみると分かるのですが、単純に曲の終わりと始まりをつなげばいいわけではありません。

そういうつなぎ方をすると、曲の展開中につなぐことになってしまう恐れがあり、あまり良いつなぎとは言えません。

ではどこをつなぐようにしていくのでしょう?

それにはまず曲の小節を意識することです。

エレクトロニックミュージックは総じて、8小節単位が一つの区切りになっています。

つまり、9小節目からが次の展開に入っていくのです。

これは逆も然りで、曲の終わりの頃になると8小節目が終わるごとに音が間引かれていきます。

したがって、ここを利用して合わせていくことになります。

終わっていく曲Aの数えて9小節目と、曲Bが始まっていく数えて9小節目を意識して、つないでいくのです。

頭の中では常に1小節、2小節、3小節、4小節〜8小節の拍を数えると良いでしょう。

数え方としては、1,2,3,4 2,2,3,4  3,2,3,4 4,2,3,4 〜 8,2,3,4と数えていくと分かりやすいと思います。

曲を多く聴けば聴くほど体が覚えていくので、そうなると数える必要もなくなっていくでしょう。

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曲をキレイにつなげられると最高に気持ちいい!!

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ビートマッチングが分かりました。

小節を意識することも分かりました。

あとはキレイなつなぎ方についてです。

ここからは完全に技術的な内容になります。

DJ機材にはイコライザーというものが付いてます。

これは曲の音域の音量を上げたり下げたり操ることができるものです。

イコライザーはノブを使って操作し、大体どの機材も3つのノブで操作すことになります。(4つあるのもあります)

それらは「Hi」、「Mid」、「Low」という3つで、Hiは高域の音量操作、Midは中域の音量操作、Lowは低域の音量操作をすることができます。

そして、このイコライザーがあるおかげで、曲のつなぎをキレイにすることができるのです。

  • 曲Aの終わり「〜ドン、ドン、ドン、ドン 」
  • 曲Bの始まり「 ドン、ドン、ドン、ドン〜」

このAを再生している間にBを突然再生してしまうと、たとえビートマッチングが完全にできていても、いきなり音が増えることになるので、あまり気持ちいいものではなくなります。

そこで曲Bのイコライザーを操作して、だんだんと音量を上げていくことが必要になるのです。

操作する上で分かりやすいのが、「Low」になります。

「Low」は低音なので、低音が鳴るのを防ぐだけでもキレイなつなぎができます。

今までの内容を総合して順序立てると以下のようになります。

  1. 曲Aを再生している
  2. 曲BのBPMを曲Aに合わせる
  3. 曲Bのイコライザーの「Low」をカットしておく
  4. 曲Aの9小節目を意識してつなぐ準備をする
  5. 曲Aの9小節目と同時に曲Bを再生する
  6. 曲Aに曲Bのテンポを合わせる
  7. 曲Bのチャンネル(縦)フェーダーをゆっくり上げていく
  8. チャンネル(縦)フェーダーを上げきったら曲Aと曲Bの「Low」を操作し始める
  9. 曲Aの「Low」をゆっくり下げつつ、曲Bの「Low」をゆっくり上げていく
  10. 曲Aのチャンネル(縦)フェーダーをゆっくり下げていく

この方法で曲の展開にもよりますが、大体気持ちいいつなぎができるようになります。

もちろん他のイコライザーを調節してさらに技に磨きをかけるのもいいでしょう。

長くなりましたが、これらがDJのつなぎの第一歩になります。

ここからはあなたが応用して技を磨くことでより多彩な表現ができるでしょう。

まとめ

「DJが曲と曲をつなぐ」というやり方が分かっていただけたでしょうか?

ものすごく基本的なところではありますが、これが最も大事な技になります。

最初は9小節目を意識するところから始めるといいでしょう。

意識すればするほど、いつの間にか体に染み付くようになります。

そして、実際のつなぎは練習あるのみです。

慣れてしまえば、そんなに難しくはありません。

そして、繰り返していけば曲の始まり終わりなどと限定せずに、どこからでも繋ごうと思えば繋げることに気づくでしょう。

ぜひ習得していってもらえればと思います。