映画監督や俳優たちが『TED』で語る映画への想いとは?

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はじめに

あなたは『TED』をご存知ですか?

『TED』は、その道で功績を作った人たちが話す講演会みたいなものです。

『TED』についてより詳しく知りたい方はウィキペディアからどうぞ。

今回は、『TED』の中で映画について語っている講演をいくつかピックアップしてみました。

監督を始め俳優そしてスタッフなどが、映画ができるまでやその想い、映画業界について語っています。

なかなか、こういった人たちの生の声を聞くことが無いので、とても貴重な映像になっています。

あなたが映画が好きであれば、何かしら得るものがあると思います。

ぜひ、ご覧になってみてください。

SFから始まり、海へと挑戦を続けたジェームズ・キャメロン

img_james_cameronジェームス・キャメロン: 『アバター』を生み出した好奇心

SFを読んで育ったジェームズ・キャメロン。

可能性の限界を知るために、好奇心旺盛な子供時代を過ごしました。

元々は広大な宇宙へ向けていた目も、地球にも同じように魅惑的な場所があることを知りました。

それは、深海でした。

キャメロンは40年間で3000時間も海で過ごし、その内500時間は潜水艇にいたそうです。

また、海の魅力だけでは飽き足らず、映像とストーリーを同時に見せられる映画製作にも向かいました。

『アビス』で使ったCGは観客たちを虜にし、その姿を見ていたキャメロン自身が観客たちに興奮します。

そして、『ターミネーター』を作り、次に『アバター』へと舵を取ろうしていたのですが、その当時は技術が追いつかず構想止まりでした。

そのため、その前に『タイタニック』を作りました。

その理由は、それは壮大なラブロマンスと制作会社には言いつつも、キャメロン自身が実物のタイタニック号を見ることに他なりませんでした

そして、『アバター』で宇宙にも関わるようになり、結果的に子供の頃からの夢を全てつなぐことができました。

彼は「想像力が現実を生み出した」と言っています。

また、「恐れを持たずリスクを取り、挑戦することが大事だ。信じて飛び込もう!」というメッセージも伝えてくれました。

SFの世界から飛び出したようなジェームズ・キャメロン。

彼が作る映画の一貫した世界観は、きっと飽くなき挑戦の表れなのでしょう。

次の作品も進化した映像表現を見せて欲しいですね!

秘密の箱とは何か? J・J・エイブラムスが語った映画のマジック

img_J.J.AbramsJ・J・エイブラムス: J・J・エイブラムスの謎の箱

脚本だけでなく、『スタートレック』、『スーパー8』、『スターウォーズ フォースの覚醒』などの大作映画の監督から、音楽も手がけてしまうマルチタレントのJ・J・エイブラムスです。

彼はまず話し方が早いです。すごく早口です。

しかし、その言葉にはタレント性がとても溢れています。

そんなJ・J・エイブラムスは、おじいさんと過ごした幼少期の影響が最も大きかったのですね。

好奇心が旺盛だったおじいさんは、電気機械などをエイブラムスに与えていました。

それがどう動くのかを、どういう仕組みなのかを中身を空けてエイブラムスは学ぶことができました。

そして、箱の中身を知るということがエイブラムスにとって大事な要素を作り出していたのです。

それは、空かない箱には「秘密」があるということです。

映画のストーリーにもこの箱、「謎の箱」を用います。

「謎の箱」で引き込まれるストーリーを作るのです。

そうしたストーリーの箱からテクノロジーとしての箱まで、彼は映画に対する思いを語ってくれています。

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海兵隊上がりの若き野心家、アダム・ドライバー

img_Adam_Driverアダム・ドライバー: 海兵隊員から俳優への旅路

アダム・ドライバーは『スターウォーズ フォースの覚醒』に出演し、スターウォーズシリーズのダークサイド側のキャラクター『カイロ=レン』を演じています。

そんなアダムは、演劇に夢中になりつつも、元はアメリカ海兵隊に所属していました。

そのきっかけは9・11テロ事件でした。

アダムは愛国心を持って入隊します。

そしてしばらく経ったあと、再度演劇の道を目指すようになりました。

ところが演劇の世界には、海兵隊では共有されていた連帯感というものがありませんでした。

アダムは困惑しました。

しかし、演劇の世界でも海兵隊にいた経験を生かす道を見つけることもできました。

海兵隊と同じで、演劇の世界は一人では作れず、チームで協力して作ります。

役割を理解し、お互いに親密になるということです。

そして、アダムは「AITAF」(軍隊のための芸術)という非営利団体を作りました。

その団体は、年齢や人種が多様な俳優が朗読劇をおこないます。

軍としての任務だけでなく自己表現をできる場所です。

俳優だけでなく、自らが陥った境遇を他の者には陥らせないように手を差し伸べる姿はカッコイイですね!

今後もアダム・ドライバーは益々活躍していくでしょう。

河瀬直美とおばあちゃん。そして映画を超えたつながり

img_naomi_kawase 河瀬 直美 国境を取り去る、映画の力

映画監督、河瀬直美さんは語っています。

映画の魅力について「その時間を切り取るという魅力」、「その時間を巻き戻せるという魅力」があると。

これらは、まさに映画の本質を伝えてくれています。

そして、時間の共有による他者との共有。

それらは、河瀬さんのおばあちゃんへの愛から感じとっていたものでした。

河瀬さんもおばちゃんもとても素敵ですね。

そんなおばあちゃんの映画が日本を超えて海外で見られたこと。

そして映画祭の開催により映画がもたらす共有の場所を育んだこと。

これらは、他者とのつながりを作ろうとする河瀬さんの思いが人一倍大きいからだと思います。

ダニエル・フェインバーグが作る、ピクサー映画のライティング技法

img_Danielle_Feinbergダニエル・フェインバーグ: ピクサー映画に命を吹き込む魔法の成分

『ファインディング・ニモ』、『トイ・ストーリー』、『メリダとおそろしの森』、『ウォーリー』などの撮影監督であるダニエル・フェインバーグによるTEDの講演です。

彼女は、幼少期にアーティストとしての志望がありましたが、大人から無理だとヒドイことを言われました。

その後、数学や科学、そしてプログラミングを学ぶかたわら、初めて『ピクサー』のCGアニメーションに出会いました。

その時、彼女が目指す道が開かれました。

ピクサーでCG映画を作ることです。

そして、ピクサーに入りCGを作っていきます。

その中でも彼女は『ライティング』の虜になり、光を操るようになりました。

『ファインディング・ニモ』では、どのようにして海を表現できるか。

『ウォーリー』では、顔のないロボットにどのように表情を持たせるのか。

彼女はそうしたCGに命を吹き込んでいきました。

彼女は数学・化学を用い、CGを介して物語に命を吹き込ませます。

その手腕は見事に花開いていると言えます。

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映画製作が盛んな場所は、ハリウッドだけでなくノリウッドにもある

img_Franco_Sacchiフランコ・サッチ: ノリウッド ― 今をときめく映画産業

ナイジェリアの『ノリウッド』で作られる映画と映画産業について、フランコ・サッチ氏が語ってくれます。

ノリウッドで作られる映画の予算は圧倒的に低いですが、それでも現地の人の映画製作にかける想いが伝わってきます

ノリウッドの実情を描いた短編ドキュメンタリーも必見です。

まとめ

世の中の映画関係者とは中々知り合う機会がありません。

そんな中、『TED』のおかげで、そのような人々の映画への思いや、制作手法などが分かるのが大変ありがたいです。

これからも『TED』で、映画関係者の講演を見ていきたいですね。