はじめに
今回は、『プリンタサーバー』について解説していきます。
では、『プリンタサーバー』とはどのようなものなのでしょう?
結論から言えば、『プリンタをネットワーク化してクライアントに共有させる』サーバーになります。
プリンタサーバーが必要になった背景
世の中がデジタルで溢れかえっていても、アナログのものがそうそう消えるわけではありません。
それは印刷物も同様で、人に配るための資料やプレゼン資料などは常に作られ続けています。
そのため、プリンタは今でも身近な存在として企業ばかりか家庭にも広く普及しています。
ここで、家庭のプリンタを思い出してみましょう。
家庭で使われるプリンタは、基本的にPCとプリンタの間にUSBケーブルを繋げて使うことが一般的です。
そして、この方法で家庭内では何ら不都合はないでしょう。
しかし、これが企業となると話は違ってきます。
企業でプリンタを使う場合、たった1台のPCとプリンタをUSBケーブルで繋いでいたら、そのPCでしかデータの印刷ができないことになります。
また、印刷したい人が多数いた場合、そのPCの順番待ちを発生させてしまいます。
これでは大変不便であり、業務効率を妨げる要因になってしまいます。
そこで、その不便さを解消するために『プリンタサーバー』というものが生まれました。
プリンタサーバーはネットワークに組み込むことができるサービスなので、クライアントはそのプリンタサーバーを経由して楽にプリントできるようになったのです。
プリンタサーバーのメリット
プリンタサーバーを組み込んだネットワーク経由であれば、そのネットワークに繋いだクライアントは、いつでも使いたい時にプリンタにアクセスして印刷が可能になります。
しかも、クライアントとプリンタが物理的に離れていても何ら問題はありません。
プリンタは、ユーザーが出した要求通りの印刷物を出してくれます。
物理的なデメリットとしては、印刷した人自身がそのプリンタまで歩く必要があるくらいです。
また、プリンタサーバーにプリンタドライバーを登録しておけば、ネットワーク経由でクライアントにそのプリンタドライバーを自動配布できることも挙げられます。
最近の主流はネットワークプリンタ
上記までのプリンタは、あくまでプリンタサーバーを構築したネットワークになります。
しかし、最近ではプリンタそのものにプリンタサーバーの機能を内蔵した『ネットワークプリンタ』という機種が増えています。
このネットワークプリンタには、プリンタ本体に『LAN端子』や『Wi-Fi接続機能』を搭載しているので、ネットワークからでも無線でも複数のクライアントが直接プリンタと繋げて印刷することができます。
つまり、このネットワークプリンタのおかげで、今までプリントする際に使用していたプリントサーバー自体が必要なくなり、その分のコストが削減できることになります。
これからは、このネットワークプリンタが広く普及していくのは間違いないでしょう。
まとめ
プリンタは人々が印刷物を作るために生まれました。
そして、プリントをより効率的におこなうためにプリンタサーバーが生まれ、今ではそのプリンタサーバーの存在自体をなくすようなプリンタが生まれています。
こうして考えると、何だか技術革新による遠回りをしてきたようにも感じますね。