【サーバー基礎知識】『共有』『VPS』『クラウド』『専用』サーバーの違いとは?

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はじめに

こんにちは。管理人のシンヤです。

今回は、ホスティングサービスである『レンタルサーバー』について解説していきます。

では、『レンタルサーバー』にはどのようなものがあるのでしょう?

結論から言えば、レンタルサーバーには大きく分けて『共有サーバー』『VPS』『クラウドサーバー』『専用サーバー』という4つの利用形態があります。

ホスティングサービスが提供する『レンタルサーバー』とはそもそも何か?

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『レンタルサーバー』とはそもそも何でしょうか?

まぁ読んで字の如しなのですが、外部のホスティングサービス事業者がレンタルしているサーバーになります。

『さくらインターネット』や『GMO』などが有名でしょうか。

一般的な企業は社内でサーバー環境を構築しているものですが、社内のサーバーを全てインターネットに繋ぐのは情報漏洩の観点から管理上得策ではありません。

しかし、反対に企業のホームページやWebサービスなどは世間に公開しなくては意味がありません。

そこで、企業は社内のサーバーを使わずにレンタルサーバーを利用することでその解決策を見出しているわけです。(目的やサービス用途にもよります)

また、レンタルサーバーであればサーバーの管理をベンダー(事業者)に任せることができるので、余計な時間や手間をかける必要がなくなるというメリットもあります。

こうした点を含め、世にあるWebサイトやWebサービスは、そのほとんどがレンタルサーバーを利用していると言っても過言ではないでしょう。

ホスティングサービスが展開しているレンタルサーバーは、個人も企業も誰もが恩恵を受けているものなのです。

そして近年のレンタルサーバー界隈の動向を見ると、ユーザーから求めらるものが多様化しているということもあり、より柔軟なサービスを展開するようになってきています。

それは、利用形態を拡充し細分化させ、サーバー自体の性能拡張を可能にしているといったものです。

そうして、今のホスティングサービスは、主に『共有サーバー』『VPS』『クラウドサーバー』『専用サーバー』という4つのレンタルサーバーを軸に展開されています。

『共有サーバー(共用サーバー)』はもっとも使いやすい!

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『共有サーバー(共用サーバー)』は、そのままレンタルサーバーとも言えるもので、個人から企業までもっともユーザーに利用されているレンタルサーバーになります。

その理由は、他のサービスよりも安価で手軽に利用できる点が一番大きいでしょう。

他には、WordPressなどの『CMS(Content Management System)』なども手軽に使えるので、ブログやホームページを作りやすいといった点からも人気があると言えます。

共有サーバーのイメージとしては、アパートの1室を借りるようなものになります。

サーバー自体は1つの建物ですが、そこには複数の部屋が存在していて、それらの部屋を利用者でレンタルするというものです。

そして、通常アパートの賃貸利用者は部屋を借りたらその部屋の設備を使うのが前提です。

共有サーバーも同じで、土台となるOSやアプリケーションは変更できず、備わっているものを使うことになります。

また、アパートには管理人がいるように、共有サーバーのメンテナンスなどはサーバーベンダー側がおこなってくれます。

これにより、ユーザーは専門的な知識がなくてもレンタルサーバーを簡単に、しかも安心して利用することができます。

ただ、その分、管理者権限などは保持できないので、サーバー自体の詳細な設定はできません。

また安価であるがゆえに、サーバーの性能自体は他のサービスと比べて低いものになりがちです。

つまり、大規模なサービスやそういったプログラムを構築するのには当然ながら向いていないことになります。

そして、共有サーバーでは他のホームページやブログ(部屋)に過度なアクセスが集まるような状態になると、そのサーバーにいる利用者全員のパフォーマンスが低下することにもなります。

このような理由から、共有サーバーは安価である代わりに、個人の利用や過度なアクセスを求めない簡易な利用による用途がそのほとんどになっているわけです。

メリット

  • 他のレンタルサーバーサービスと比較して安価
  • 基本的な知識だけで済み、簡単にしかも手軽に始められる
  • メンテナンスはサーバーベンダーがおこなってくれる

デメリット

  • サーバー自体が共有のため性能が低い傾向になる
  • 共有している他の利用者の悪影響を受けてしまう
  • 管理者権限は持てないので、詳細なサーバー設定ができない
  • 大きなサービスの構築は向いていない

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『VPS(Virtual Private Server)』はコストパフォーマンスのバランスが最適!

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『VPS(Virtual Private Server)』は、レンタルサーバーの中でも『仮想サーバー』と言える形態の1つです。

仮想サーバーとは、1台のサーバー(ハードウェア)の中に、複数のサーバー環境を同時に動作させることができる技術です。

つまり借りる側は、物理サーバーの1区画をそのまま分け与えられることになるので、1台丸ごと借りるのと同じ意味になります。

このおかげで、土台となるプラットホーム用のホストOSは共通ですが、管理者権限を持てるので、CPUやメモリなどのハードウェアと、仮想サーバーのOSも独自に選ぶことができます。

このイメージは、分譲マンションのようなものであり、部屋を購入したらあとはその部屋を自由にリフォームができるようなものです。

このため、アクセスを多く集められるようなそれなりの規模のWebサービスも構築が可能です。

また、共有サーバーのように「部屋」だけを借りるものなので、費用は下部に記載している専用サーバーよりも安く済み、コストパフォーマンスに優れています。

しかも、他の利用者との共有部分がないため大量アクセスなどによる悪影響を受けることが少ないです。(土台は同じなので全くないわけではない)

欠点を挙げるとすれば、サーバー1台を丸ごと借りるイメージと変わらないため、管理する知識と手間が必要になってくるくらいです。

この点だけ解決できれば、費用と性能のバランスがいいので、個人でも企業でもどちらでも使いやすいレンタルサーバーと言えます。

メリット

  • 管理者権限を持てるので詳細なサーバー構築が可能
  • サービスに合わせてCPUやメモリを選べる
  • 他の利用者の悪影響が少ない

デメリット

  • 独立サーバーではないので、他の利用者の影響が完全にないわけではない
  • サーバーの管理知識が必要になる

『クラウドサーバー』はどんどん拡張できる!

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『クラウドサーバー』は、VPSと同じ仮想サーバーの1つです。

VPSとの違いはサービスに応じて自由に拡張が可能という点です。

これは、CPUやメモリ、容量を追加することが可能という意味で、必要になり次第、後から性能アップを図ることができます。

つまり、イメージはVPSと同様の分譲マンションでありプラットホームとなる土台は同じなのですが、何というか物理法則を無視して部屋や設備を空中に追加で増やせるような感じです。

まさにクラウド的なイメージと言えるかもしれません。

ただし、クラウドサーバーの欠点としては、料金が従量課金制になることが多いので、費用の面ではかなりVPSより高額になりやすいことです。

これにより、クラウドサーバーはアクセスを集めることを前提の上で、その費用対効果が確実に得られる中規模から大規模のWebサービスに適していると言えます。

メリット

  • 管理者権限を持てるので詳細なサーバー構築が可能
  • サービスに合わせてCPUやメモリを選べる
  • 他の利用者の悪影響が少ない
  • サービスに応じてCPU、メモリ、容量などの拡張が可能

デメリット

  • 独立サーバーではないので、他の利用者の影響が完全にないわけではない
  • サーバーの管理知識が必要になる
  • 料金が従量課金制になるのでVPSより高額になりやすい

『専用サーバー』はフルカスタマイズが可能!

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『専用サーバー』は、その名の通り完全に1つのサーバーを丸ごと専用化できます。

『共有サーバー』『VPS』『クラウドサーバー』はあくまで土台となるOSが存在し、その上でサービスに合わせた構築ができるものになっていますが、専用サーバーはそうではありません。

専用サーバーは、土台から構築が可能なので、イメージは一戸建てになります。

一戸建てであれば家主は自分なので、部屋の拡張も増築も何でも可能です。

これは専用サーバーも同じで、土台となるOSからアプリケーションまで必要となるものを自分で好きに選んでインストールすることができます。

サーバー自体も高性能で安定しており、その処理能力はさすが専用サーバーと言えるほどのスペックを誇っています。

しかも、その性能の全リソースを自分だけが使える点は大変魅力的です。

また、他の利用者と共存しているわけではないので、悪影響は皆無になります。

ただし、その分料金は初期費用が約10万円、月額数万円という高額になってくるので、コストパフォーマンスはそれなりの収益性があって初めて活きる形になります。

加えて、メンテナンス自体を自分でおこなう場合は、それだけの知識も必須になってくる点には注意が必要です。(ベンダー側に任せることもできるが費用が追加になってくる)

専用サーバーも費用対効果が確実に得られる中規模から大規模のWebサービスに適しています。

メリット

  • 高性能・安定性が抜群なサーバーを専用化できる
  • OS・アプリケーション含めフルカスタマイズな構築が可能
  • 他の利用者の影響は皆無

デメリット

  • 初期費用・月額含め高額になる
  • メンテナンスを自分でおこなえるだけの知識が必要

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『SaaS』『PaaS』『IaaS』という3つのクラウドサービスの種類

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ちょっと脱線しますが、『クラウド』はサービスによって、その形態が3つに分けられています。

それは『SaaS(サース)』『PaaS(パース)』『IaaS(イアース)』という3つになります。

『SaaS(Software As A Service)』とは何?

『SaaS(サース)』は、アプリケーションをインターネット上で利用できるようにしたサービスになります。

以前は『ASP(Aprication Service Provider)』と呼ばれていたものがこれにあたります。

多くの人がそれとは知らず、インターネットを利用している際にはこのSaaSのサービスを使っています。

代表例は『Gmail』などのメールアプリ、『Google Drive』や『Office365』などのドキュメントアプリ、『Slack』や『チャットワーク』などのメッセージアプリなど様々です。

ユーザーが簡単に利用できるようなサービスを提供している形態が『SaaS』にあたります。

『PaaS(Platform As A Service)』とは何?

『PaaS(パース)』は、アプリケーション開発用のプラットフォームに使われます。

PaaSを利用すると、開発に必要なハードウェアやOS、ミドルウェアが最初から整っているので、開発ツールを個々のPCにインストールする必要がなくなります。

つまり、開発者にとってのメリットがとても大きく、PaaSのおかげで開発スピードを上げることができているわけです。

また開発が終わればそのまま一般公開が可能になるので、開発とサービスを一貫できる形態であると言えます。。

他には、サーバー契約時の段階で、WordPressやショッピングモールなどのアプリケーションを自動でインストールでき、すぐに使えるようになるものもPaaSと言えます。

『IaaS(Infrastructure As A Service)』とは何?

『IaaS(イアース)』は、もっとも自由度が高いクラウドサービスです。

サーバーのハードウェアからネットワークのインフラまで、利用者が自由に決めたものを提供してもらうことができます。

イメージ的には、大規模なサービスを作るためにはSaaSやPaaSでは賄えそうにないので、そのサービスに合わせて柔軟にサーバーを提供してもらおうというものがIaaSになってきます。

つまり、開発初期の段階にサーバーベンダーと相談しながら、そのサービスに合わせたサーバー構築をおこなっていくようなイメージだと捉えてもらっていいでしょう。

ただ、これら『SaaS』『PaaS』『IaaS』の注意点は、どちらかというとそのサービスが生まれた後に、それがどのようなサービス形態になっているかを分ける目安であり、当初からこの3つのどれかを使ってサービスを作ろうという発想から始まるものではないということです。

まとめ

ホスティングサービスである、サーバーベンダーが提供しているレンタルサーバーの種類が分かったでしょうか?

レンタルサーバーと言っても、性能や環境、提供するサービスを考慮して選ぶ必要が出てくるんですね。

また、世にあるサービスは1台だけのサーバーで全てを賄っているわけではなく、専用サーバー、VPS、クラウドサーバーを適宜複数選択してそれらを繋げて利用していることが多いです。

それは、専用サーバーにはデータベースのみ、VPSやクラウドサーバーにWebサーバーの役割やアクセス捌く役割を持たせるなど、サービスによって変わってくるからです。

あなたが利用しているサービスも、一体何台のサーバーをどう繋げて使っているのかと妄想してみると楽しいかもしれませんね。

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