はじめに
今回は『サーバー』の初歩の初歩を解説していきます。
では、サーバーとは一体何なのでしょう?
結論から言えば、現代世界において『サーバーとは生活必需品足り得る』ものです。
『サーバーと聞いてイメージするものは?
IT業界で仕事をされている方やサーバーの管理者や技術者でない限り、普段の生活で『サーバー』というものを見ることはあまりありません。
では、あなたはサーバーと聞いてどのようなイメージを持っていますか?
よく頭に浮かぶのは、部屋丸ごと巨大なコンピューターらしきものが設置されているイメージではないでしょうか?
確かにそれは間違いではありません。
しかし、今や日々パソコンやスマホでネットワークを使っているのであれば、それはほとんどが何らかの形でサーバーを経由していることになります。
では、あなたの会社に上記で挙げたような、巨大なコンピューターだけの部屋があるでしょうか?
おそらく中規模から大規模の会社でない限り、そのような部屋はないはずです。
では、あなたの会社にあるサーバーとはどのようなものだったでしょうか。
あれかな?これかな?と思いつけばそのようなイメージであり、きっとそれは、身近にあるようなタワー型のパソコンだったと思います。
となると、サーバーとは巨大なコンピューターの場合もあれば、パソコンサイズのものもあるということが分かります。
ここで、サーバーのイメージをまとめるために、『サーバー』とは実際にどのような形態をしているか見てみましょう。
今現在サーバーの形態は以下のタイプが多く存在しています。
- タワー型
- ラックマウント型
- ブレード型
サーバー形態の違い
タワー型
『タワー型』は、一般向けのパソコンと同じ直方体です。
しかし、パソコンよりもデータを安全に保存できるように大量のハードディスクが搭載されていたり、サーバー安定させるための電源やそれを冷やすための冷却装置なども組み込まれています。
そのため、大きさで言えば一般のパソコンよりも大きなものになっています。
中にはタンスぐらいの大きさやそれ以上のものもあったりします。
ラックマウント型
『ラックマウント型』は、多くのコンピューターを専用の収納ラックに収めたものです。
収納できるコンピューターのサイズは、幅19インチ(約482mm)、奥行き540mm、厚さ45mmという規格で作られており、その形状から配達ピザの箱に似ているため『ピザボックスサーバー』と言われたりもします。
このサイズのコンピューターをラックに積み重ねるように収納し、それぞれのコンピューターを接続して『分散処理』をさせています。
『分散処理』とは、1台のサーバーではまかないきれない処理を複数のサーバーでおこなうことです。
電源や接続インターフェースについては、各コンピューター毎に搭載されています。
ブレード型
『ブレード型』は、ラックマウント型をさらに小さくしたもので、その形状がブレード(刃)のように見えることからブレードサーバーと呼ばれています。
ブレード型とラックマウント型の違いは、ブレード型の場合、『電源』や『接続インターフェース』を筐体側に移して動作させているので、その分サーバー側がよりコンパクトにまとめられていることです。
これにより、ブレード型はラックマウント型よりも省スペースで設置ができます。
サーバーとは『サービスを提供するコンピューター』という意味
サーバーの元となる言葉は『serve』です。
その意味は『役に立つ』や『仕える』、『奉仕する』という『service』から来ています。
そして、サービスを提供するものとして、『er』を付け『server』になるというわけです。
つまり、『サービスを提供するコンピューター』という意味で『サーバー』と呼んでいます。
日常生活にもあるサーバー
では、『サービスを提供する』というのは、コンピューターの『サーバー』だけに限られるのでしょうか?
もちろん違います。
人が人にサービスを提供することもサーバーとして当てはまります。
加えて、日常生活の中でもサーバーというものは存在しています。
例えば『ビールサーバー』や『ウォーターサーバー』などが良い例です。
居酒屋に置いてあるビールサーバーは、ビールを貯めておくものであり、店員はお客さんが注文したビールをビールサーバーからグラスに注ぎ、そのビールをお客さんに配ることでサービスとして提供しています。
これは正にコンピュータのサーバーにも同様のことが言え、ネットワーク上でお客さんが注文したものを、サーバーが代わって提供しているのと何ら変わりありません。
また、コンピューターが備わっているもので言えば、家庭内にある『ブルーレイディスクコーダー』や『ハードディスクレコーダー』などもサーバーと言えます。
これらは、レコーダーの中に映像を録り貯めておくことで後からテレビなどで見られるものですが、それをテレビだけでなく複数の端末から見られるようになっていれば、それは『ストリーミングサーバー』という部類に入るわけです。
こう考えると、サーバーは意外にも身近にあると感じられると思います。
サーバーがないとこんなに不便になってしまう
インターネットが普及した現在、サーバーはあらゆる恩恵を私たちにもたらしてくれています。
そんなサーバーが突如無くなったとしたらどうなるのでしょう?
まず、あなたが使っているスマホが意味をなさなくなります。
その時、スマホに残された機能としては、ライトやカメラ、そしてスマホ内に保存している音楽を聞くことくらいでしょうか。
仮に個人が持つスマホが使えなくなるくらいであればまだ良い方でしょう。
スマホがまだ無かった1990年代以前に帰るだけだと思えるからです
しかし、当然ながらそれだけではとどまりません。
想像すれば分かりますが、サーバーが無くなればインターネットそのものが無くなります。
まぁ簡単に言うと地球全体で『停電』が起こったと仮定した方が早いかもしれないですね。
そうなると行政のネットワークから始まり、公共交通機関や銀行、病院などが全て立ち行かなくるのと同時に、大手インターネット関連会社は経営危機に陥り、世界規模の混乱はまぬがれないでしょう。
もしかしたら、いくつかの国の経済が破綻しかねないかもしれません。
それだけ今となっては、人が生きていくためにもサーバーが必需品になっているのです。
『サーバー』とは、普段ほとんどの人があまり意識しないものですが、日常を裏で支え、今では決して無くすことができない存在になっています。
まとめ
サーバーとは何なのか、イメージやその意味が何となく掴めたでしょうか?
サーバーは以外にも身近にあり、そして日常の支えにもなっています。
またなくなると大変困るものであることが分かりました。
次回は『サーバー』の役割について書いていきたいと思います。